画像：AGAスキンクリニック
日本国内で一番最初にAGA治療薬として承認された薬はプロペシアです。
その後、プロペシアの後発薬（ジェネリック薬）としてファイザーフィナステリドなどが登場しています。
国内ジェネリック登場前から、海外にはフィンペシアやエフペシア、フィナロといったインド発のプロペシアのジェネリックがありました。
なぜ特許切れ前に海外ジェネリックが販売されているかというと、2005年まではインドでは医薬品特許が定まっておらず、日本国内のみで有効だったためです。なので、厳密に言うとジェネリックではなく、プロペシアのコピー薬、もしくはブート（海賊版）薬になります。
海外ジェネリックのメリットは、先発品のプロペシアはもちろん、国内フィナステリドジェネリックでも太刀打ちできない価格の安さ。海外フィナステリドジェネリックを利用するほぼ全員が、利用する理由は安さと答えるでしょう。
しかしながら、そんな圧倒的に安い薬が本当にプロペシアと同じ効果があるのでしょうか？疑念を抱く人も少なからず存在します。プロペシアの方が効果が高いという人もいます。
ジェネリック医薬品は先発品と有効成分、効果は同じ。AGA治療薬に限らず、どの薬でも処方される際に医者からそう説明を受けてきましたけど、本当のところはどうなのでしょうか？
先発医薬品と後発医薬品の違うところ
先発医薬品と同じ有効成分が同じ量含まれているジェネリック医薬品ですが、すべてが同じというわけではありません。先発医薬品と違う部分が存在します。これらの違いが効果の差となって出る可能性は否定できません。
有効成分以外の添加物が異なる
同じ錠剤でも添加物が異なるので、有効成分の体内への吸収率などが変わってきたり、体内での分解されやすさなどが変わってくるので、それによって効果に違いが生じる可能性があります。
製造方法が異なる
製造方法がまったく一緒ではないので、成分や添加物や錠形などが同じであっても効果に違いが出る可能性があります。例えば、同じ食材を使ったとしても、三ツ星レストランのシェフが調理するのと一般人が調理するのではまったく違うのと同じで、完成する医薬品の効果において技術力の差は非常に大きいと言えるでしょう。
人によって差の感じ方は異なるようですが、フィンペシアは全然効かなかったけど、プロペシアにしたらかなり効果が出た！なんて声はよく聞きます。ネット上でもよく聞きます。2chの掲示板などでも報告している人がいました。
AGA治療薬のジェネリック医薬品に限らず、他の治療でも同じです。花粉症で先発医薬品は効果があったので、途中で後発医薬品にしたら全然合わなかったという声を聞いたことがあります。薄毛やアレルギーは人によって症状や治療効果の出方が異なるものなので、先発医薬品と後発医薬品の微妙な違いが大きな差となって出やすいのかもしれません。
決定的なのが、薬を処方してくれる医師達の半数以上が、ジェネリック医薬品の品質に不信感を抱いているという事実です。2015年の厚生労働省の調査は判明したもの。医師自身が、先発品との効果の違いを感じているというアンケート結果は衝撃的でした。
フィンペシアなどの海外ジェネリックは効果の有無以前に安全面に不安が…
フィンペシア
日本国内でもインド・シプラ社のフィンペシアなどの海外フィナステリドジェネリックは人気です。一部処方してくれるクリニックもあるようですが、基本的には個人輸入で入手することになります。効果有無の前に個人輸入で医薬品を入手し使用することは以下のようなリスクが伴います。
- 偽薬の可能性。
- 安全性の問題。
日本国内でジェネリック医薬品を販売するには、厚労省の製造販売承認が必要です。すなわち厚労省のお墨付きがあるというわけです。海外ジェネリックは厚労省のチェックがないので安全面に不安が残ります。
正規輸入ルートが確立されていないフィンペシアなどはシプラ社製造ではない偽薬も非常に増えていると言われています。効かないだけならまだしも、健康を害する可能性もあり非常に危険です。
先発医薬品と後発医薬品、どっちを選べばいいの？
フィナステリド錠1mg「サワイ」
どっちの方が治療効果が高いの？と治療効果という部分で比較するのであれば、その答えは
人によって異なる
ということになります。
そもそも同じ薬を使って治療しても、薄毛の状態や患者の年齢などによって治療効果の出方が人それぞれまったく異なるのがAGA治療です。人によって効果があったりなかったりするなんてことも多々あります。結局は自分で試してみて効果があればOK、なければ違う治療法を、と臨機応変に対応していく必要があります。プロペシアよりもジェネリックの方が効果を実感したなんて人もいることはいるのでホント人それぞれなんですよね…。
「サワイ」は添加物までプロペシアとほとんど同じ！
なるべく先発医薬品であるプロペシアと同等の効果を求めたい人は、各ジェネリックの添付文書を確認し、薬の組成や性状などプロペシアとの違いを比較することができます。沢井製薬から販売されているフィナステリド錠1mg「サワイ」は、ほぼプロペシアと同じ添加物で構成されているので、効果もかなり近いものになるのではないでしょうか？
ただし先述した通り製造方法の違いによっても効果の出方は変わってくる可能性があるので、完全には同じではないことを理解しておきましょう。
両方試して判断するのがベスト！効果がいまいちと感じたら他も試してみて！
効果有無の前に色んな危険性を考えると個人輸入で海外フィナステリドを入手するのはオススメしません。病院で処方してもらってください。
AGA専門病院だと、オリジナルのフィナステリドを処方してくれる病院も増えています。院内調剤している、もしくは海外から輸入しているフィナステリドジェネリックのどちらかです。病院で処方してもらえる海外ジェネリックでも安心かと言えばそうでもなく、個人輸入レベルの怪しい薬を処方する悪徳クリニックも存在するようなので、病院の良し悪しは事前にしっかりチェックしてください。症例数や患者さんの口コミなど、AGA病院の選び方を参考にして下さい。
オリジナルフィナステリドがある病院はオリジナルフィナステリドをすすめてくるでしょう。患者にとって安いだけでなく、病院にとって利益が大きいからです。まずはオリジナルフィナステリドで構いません。安くて効果が出れば我々患者にとってもありがたいですからね。
半年程試して効果が実感出来なかったらプロペシアに変更して試してください。全員ではありませんが、プロペシアに変更したことで効果が出る人もいます。
リッチヘアで今までお会いした患者さんを見る限り、プロペシアかジェネリックかで効果の出方が違うという人は稀。効果の差は他の要素が大きいと思います。
- 年齢
- 薄毛の進行状況
- 生活習慣
- 食生活
- まじめにAGA治療薬を服用しているか？まじめに治療しているか？
- フィナステリド以外の治療内容
ただし、人によってはフィナステリドを変更したことで違った効果が出る人もいるので、服用しているフィナステリドでの効果がいまいちと感じたら、別のフィナステリドも試してみましょう。
安いからと言って安易に海外ジェネリックを選択しないで！
画像：湘南美容外科クリニック
海外ジェネリックは効果があるどうかの前に健康を害する危険性も指摘されています。薄毛治療のために健康を害してしまったら元も子もありません。
なぜみんな海外ジェネリックを選ぶか？
それは、超絶安いから。
安いんですよ。
かなり安いです。
正規プロペシアが大体月額6,000～10,000円。
国内フィナステリドジェネリックも安くなっていますが、それでも大体月額4,000円程度。
国内で入手できるフィナステリドで一番安いのは湘南美容外科クリニックのオリジナルフィナステリドです。初回価格1,800円/月、2回目以降3,000円/月。これは国内最安価格です。
フィンペシアはこれらの半分か3分の2程度の価格なので、非常に魅力的なのは理解できます。
でも何かあったときのことを考えたらマジで怖いですよ。
AGA治療はまだまだ新しい治療で歴史も浅いです。これから先、未知の副作用が現れる可能性がないともの言い切れません。そういったときに信頼できるお医者さん指導の下治療しているのと、たった独りで暗中模索状態で治療しているのでは安心感が全然違います。
何かあってからでは遅いです。医薬品は病院で処方してもらうようにしましょう。
