昔からよくある薄毛あるあるに「帽子やヘルメットを被っている時間が長い人はハゲる」という都市伝説レベルの噂話があります。聞いたことありますよね?
参照:人はなぜハゲるのか?
かく言うわたしの祖父(自分が生まれたときからすでに波平さんレベルの薄毛。)も、「自分がハゲたのは20代に太平洋戦争で不衛生な状態の中毎日ヘルメットを被って生活していたせいだ!」と、ハゲが話題に出るたび言っていました。
ヘルメットや帽子を被ることで頭皮が圧迫され、頭皮環境が不衛生になり、それが脱毛につながり薄毛になるというのがこの説の所以なんですけど、昔から頭皮の圧迫、不衛生が薄毛を招くと思われていたということですね。
AGA専門医に話を聞いたところ、
「AGA(男性型脱毛症)の場合は男性ホルモンが原因の脱毛なので、頭皮環境がどうのは関係ありません。しかし、頭皮環境の良し悪しで同じAGAの人でも薄毛状況がより悪化してしまう可能性はあるでしょうね。」
AGAだったら帽子を被っていようがいまいがハゲる時はハゲるというわけです。ただし、頭皮環境は大事なので、頭皮環境が良い人と悪い人では、悪い人の方がより症状が悪化してしまう可能性はあるかもとのこと。
薄毛治療の改善スピードにも違いが出る可能性がありますから、AGAは男性ホルモンが原因だから何をやってもAGA治療以外無駄!とあきらめるのはちょっと早いのかもしれませんね。
確かにAGAの医師は、AGAは投薬治療でしかよくなりませんよと言いながらも、育毛シャンプーなどで頭皮環境を正常化するも大事、頭皮環境は大切ですよとおっしゃいます。改善したければ、治療と並行して頭皮環境を良くすることでより高い効果が得られる可能性があるというわけです。
では、AGAではない人が帽子やヘルメットの長時間着用によってハゲるってことはないのでしょうか?
それらを科学的に研究・検証する研究会がこのほど発足しました。その名も、
「帽子内環境研究会」
頭皮・毛髪や医用工学の専門家が集い、ヘルメットをかぶったまま長時間肉体労働した人のヘルメット内の頭皮環境・毛髪の状態を計測し、それによってどのような影響があるかを検証するというこの研究会。
研究会によると、国内で「1週間に何らかの理由で帽子を2時間以上かぶる人」は、推計のべ2000万人に上るという。最多が工場作業員(約740万人)、土木・建築作業員(約400万人)と続く。長時間帽子を着用すると「頭が蒸れる」という感覚は、多くの人が実感しているが、実際に頭皮・毛髪にどの程度の影響があるのかという科学的な検証は、これまでほとんど行われていなかった。
昔からあった薄毛都市伝説を科学的にマジで検証しようぜ!ってわけですね。頼もしい!!
健康的な帽子のかぶり方
の探求が目的の会だそうですけど、薄毛治療やAGA治療でも有名な「東京メモリアルクリニック・平山」の佐藤先生や、医用電子工学の専門家、公衆衛生学の教授など、本気モード全開な面々が参加しています。
そんな帽子内環境研究会が簡易実験の結果を公表しました。
参照:http://mainichi.jp/premier/health/articles/20160603/med/00m/010/016000c
実験内容
今年4月13~17日、東京都内で実施した。成人男性51人が新品のヘルメットをかぶり、3時間、自転車型トレーニングマシン有酸素運動を行った。運動中はヘルメット内部の温度と湿度をリアルタイムで計測し、さらに運動前、運動後、そして運動後に洗髪した後の計3回、頭皮の血流と汚れ具合、付着している細菌の量をそれぞれ測定
つまり、ヘルメット着用で頭皮が不衛生な状況を作り、その前後で頭皮の血流状況や頭皮の汚れや細菌の量などを計測したというもの。
実験結果
当日の外気温が最高19~23度だったのに対し、ヘルメット内部は運動開始後30分程度で約30度
外の湿度が平均31~96%と幅があったのにもかかわらず、ヘルメット内部は約80~100%で一定。
汚れは食品工場や厨房の手指の汚れチェックで不合格になるレベル。
細菌検査はニキビの原因となるアクネ菌や呼吸器感染症を起こす肺炎桿菌(かんきん)など13種を確認。
汚れ、細菌は運動をすることによってより増加するが、洗髪によって大幅に減少。
頭皮の血流は大きな変化はみられなかった。
今回の実験結果でわかったことをまとめると以下のような結論になる。
ヘルメットや帽子を被っているときの頭皮環境は不快指数80台「ほぼ全員が不快に感じる」レベルで、きたねーし、細菌もいっぱいいるし最低な環境。でも頭皮の血流や血行はあまり関係ないかな。
研究代表の佐藤院長は、「今回は帽子、ヘルメットと脱毛の関係を明確には突き止めていないが、実験で明らかになった過酷な帽子内環境が頭皮や毛髪に悪影響を及ぼす可能性は十分考えられる」と話し、「今夏は猛暑が予想されており、時折、帽子を脱ぐこと、適度に洗髪をすることが大切だろう」と結論づけた。
そうです。
今回の実験では、「ヘルメットや帽子を長時間かぶっているとハゲる!」という都市伝説の真偽はわからなかったけど、帽子内環境は酷いからもしかしたらハゲるかもね。ってことがわかったようで、つまり、まだ何も因果関係はつかめていないのでこれからの研究に期待ってことです。
研究会はかつらやウィッグなどの内環境も研究対象にするそうなので、被り物による頭皮の蒸れ全般を扱うことになるそうです。
この実験結果を受けてネット上では、
帽子を被るからハゲなのか、ハゲだから帽子を被っているのか
かぶらなくてもハゲ遺伝子を持っていれば禿げる
ハゲてるから帽子を被りたいんですけど…
ハゲに帽子を被る傾向がある。
因果関係が逆
仕事で毎日のように帽子被ってたけどドフサだった
帽子被ってないのにハゲた。
かぶり物は頭皮に悪いけど、ハゲとの関係性は不明。知っていることが固まっただけだった。
などの声が上がっています。
意外だったのは、みなさん冷静に被り物と薄毛の因果関係が不明ということを認識していることですね。結局遺伝と言う人も多く、これにはAGAについての知識が広まっているということを改めて実感させられます。
あとは、ハゲ隠しとして帽子を被るという意見。
ハゲの人はハゲ隠しとして帽子を被るから、頭皮環境が悪くなる。頭皮環境が悪くなると、AGAでハゲていた場合、より脱毛が促進され帽子を被っていない人よりも薄くなるスピードが増す可能性がある。
これぞ、悪循環ですね。
薄毛にならない帽子のかぶり方
とはいえ、夏場の強い紫外線から頭皮を守るのに帽子は必需品です。
帽子を被ると頭皮環境が悪化するし、被らないと紫外線で頭皮にダメージを与えるし、育毛に気を遣っている人は帽子を被っても被らなくても被害がある注意すべき季節、夏。おそろしいですね。どのような帽子のかぶり方がベストかを以下にまとめてみました。
紫外線は帽子で防ぐ
帽子は時折脱ぐ
せめて室内では脱ぐ
適度に洗髪する
蒸れる素材の帽子をかぶらない
キツいサイズの帽子をかぶらない
帽子を定期的に洗濯し清潔に保つ
被りすぎはよくない。うまく活用することが大事!
ちなみに夏場にオススメ帽子は、通気性がよくて紫外線UVカットがついているタイプの帽子。アウトドア系のハットの場合、登山だったり、キャンプだったり汗をかく環境を意識した作りになっているので、通気性や紫外線カット能力に優れたハットが多いようです。
薄毛に似合う帽子ってあります?って聞かれることがあるんですけど、薄毛に似合う帽子?って…。まずこの言葉自体がおかしいですよね?帽子を被ったら薄毛は隠れるんで、薄毛かどうかがわからなくなると思うんですけど…。
薄毛に似合う帽子というか自分に合う帽子を見つけてください(笑)わたし自身も似合う帽子が数年に一度見つかるか見つからないかというレベルで帽子が似合わない人間なので、似合う帽子の見つけ方を知っている人がいたら教えて欲しいです。
わたしの探し方はひたすら試着する!です。効率悪いですけど…。